たこと魚の目とドライスキン


病棟勤務の看護師です。
前回からの続きでフットケアの実際について書きます。
1.胼胝・鶏眼
「たこ」「魚の目」は、足にかかる圧力により角質の肥厚が軟部組織を圧迫することが
原因で形成されます。
角質が肥厚し外側の表面が厚くなっているのが胼胝。皮膚の内側の方に角質が増殖した
ものを鶏眼と言います。
(1)処置
防御機能が働いて角質が厚くなっているため、必ずしも削る必要はありませんが、
胼胝の切除で足底圧は32.1±8%低下すると言われています。
・やすりやカッターを使用できる場合は削ります。
(2)対策
・靴の変更により、次第に胼胝が育たなくなります。革靴を履いている場合は、
クッション性のあるシューズに変更します。
足型をとって中敷きを作成してくれる店舗もあります。
2.ドライスキン
ドライスキンとは、糖尿病による自律神経障害による発汗の低下・加齢などにより、
乾燥・ひび割れが起こる症状です。
靴下をはかず裸足で過ごす、健康サンダルを好んではく習慣があると、角質の肥厚が
増強し、ひび割れやすくなります。
(1)予防対策
特に、かかとのひび割れに注意しながら1日1回足を洗う時に自分で触って観察
します。その後、保湿クリームを塗ります。洗顔後に使用しているクリームや、
尿素入りの専用クリームなど何でも良いので好みのクリームを塗ります。
(2)症状悪化時
自己処理で感染が拡大するリスクが高まります。無理せず医師に相談しましょう。




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